司法書士事務所に勤められて2、3年で退職される方がかなり多いのではないでしょうか?
ただ、10年以上勤められている方も一定数おられるので、二極化している現状ではあるのかなと感じます。
ちなみに、私は10年以上勤務しています!
今回は、司法書士補助者の離職率を紹介させていただきます。
補助者の離職率は高いのか?
離職率の計算方法は、「1年間の離職者数÷年度初めの従業者数×100」だそうです。日本企業の平均離職率は15.0%という調査報告がされています。(平成28年度)
現在勤めている事務所では、入所して1~2年で辞められる方が多いです。事務所にもよると思いますがほぼ、同じような状況ではないかなと思います。
5人の事務所で1人離職と考えて計算すると、1÷5×100=20%になります。
この数字を見ると、離職率は高い方なのかなと思います。
最近は100人近い規模の事務所もありますので、大規模な事務所は日本企業の離職率15.0%と変わらない離職率になるかもしれないです!
個人の事務所でも、司法書士の先生が良い雰囲気の事務所だと、長く勤められている方が多い気がします。
離職率が高い原因はどこにあるのでしょか?
原 因 1 過酷な仕事内容
司法書士補助者の仕事は、外回りの仕事から、事務所内の仕事すべてをしなければなりません。
午前中から午後まで法務局回りの仕事をして、事務所に戻ってからは書類作成、電話業務が始まります。
外回りで疲れて事務所に戻ってからの事務作業になるので、体力は相当使います!
また不動産取引案件の場合決済日が決まっているので、その日までには必ず打ち合わせから作成まで仕上げなければなりません。
中には業者さんから決済日の直前に依頼が来ることもあり、早急に段取りの準備をする必要が出てきたりと、時間に追われることも珍しくありません。本当に直前の依頼は精神的にヘトヘトになりますね。
住民票や印鑑証明書などの細かい字をみて書類作成をするので、目や肩も疲れてしまう事も多いです。
このように、体力的・精神的に辛くなって、辞められる方が多いです。ただ、専門性が強い仕事なので、細かい作業や、刺激が苦にならない人にはやりがいのある面白いお仕事だと思いますよ!
原 因 2 収入の低さ
次に離職される理由で多いのは、お給料が低いという事があげられます。
補助者の仕事は、司法書士の補佐的な仕事になってきます。最終判断や最終責任は司法書士が担うことになります。
そのような事情を考えると補助者のお給料は資格者である司法書士よりは低い額になります。
家族を持っていられる男性の補助者の方は、離職されて他の仕事をされる事もありました。
司法書士の資格がある方は、開業するのに離職される方も多いですね。雇われているよりも開業して事務所を経営される方が収入は断然いいですからね。
経験を積んで、営業の仕事や事務所の取りまとめの仕事ができるようになると昇給もあり満足のいくお給料が貰える事もあります!
経験と実力が必要になってくる世界ではありますね。
原 因 3 司法書士との相性
司法書士との人間関係はとても大事になってくると思います。個人事務所の司法書士ならば経営者になります。
企業で言うところの社長ですね。社長には気を遣う事もあるのではないでしょうか?
法人化された事務所では、司法書士は上司にあたる存在になります。
司法書士の方は個性豊かな方が多いので、雰囲気の良い司法書士ならいいのですが、中には厳しくて気難しい司法書士もおられるので、気を遣う事も多いです。
今の事務所に就職した際は、司法書士の方ではなく番頭さん(長年働いておられる補助者の方)ですごく怖い方がおられました。
みんな、びくびくしながら働いていたのを覚えています!でもその時の経験があるからこそ今しっかり働けているのかなと思います。
まとめ
・補助者の離職率は平均では高い方であると思われます。
・考えらる理由として
1 体力的精神的に疲れる過酷な仕事内容
2 お給料が低い
3 司法書士との相性が問題となることがある
どのお仕事にも当てはまる事だと思いますが、最終その仕事が好きであるのかどうかという事が大事になってくるのかなと思います。
好きという気持ちがあれば少々大変な事も乗り越えられる時があります!私も辛いなと思うときは沢山あるのですが、好きだし楽しかったので今まで続けられてるのかなと思います。
でもあきらかにブラックな事務所はやめた方がいいと思いますよ!
コメント